小林秀雄
「作家の顔」
パスカルの「パンセ」について
「人間は考える葦である」
人間は、自然の威力には
葦の様に一とたまりもないものだが
考える力がある
これが一般的な解釈であろう
小林秀雄の解釈は趣深い
「考えを進めて行くにつれて
人間がだんだん葦でなくなって来る
様な気がしてくる
そういう考え方は、全く不正であり
愚鈍である
パスカルはそう言ったのだ。」
どれだけ全能感を感じていようが
全ての人間は葦に過ぎない
「哲学をばかにすることこそ
真に哲学することである。」
パンセ
実生活で正しいと思っていること
学問でさえも「精神に属している」
全てこうに違いないという
不安定なブロックの積み重ねに過ぎない
コペルニクス的転回は誰もが正しいと
確信していることにすら起こりうる