ハイデガー『存在と時間』入門

Face Death

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迎合

現存在はつねに他者を意識し行動している
換言すれば、人は他者に支配されている

さまざまな商品やサービスを利用する人は
その規格や使用法によって
自己のあり方を規定されている
つまり、知らぬ間に商品を制作している
「ひと」によって規定されている

また「みんなそうしてるよ」
その「みんな」という
漠然とした標準性に規定されている








現存在の本来性とは
あらゆる世界的な獲得と所有を放棄
することである
「世界的な獲得」は自己の本質ではない

「時は縮められてしまっている
これからは、妻を持つ者たちは
あたかももたないかのようになり
泣き叫んでいる者たちは
あたかも泣き叫ばないかのように
そして喜んでいる者たちは
あたかも喜んでいないかのように
そして買い物をする者たちは
あたかも何も所有しないかのように
そしてこの世を利用している者たちは
あたかもそれを十分には
利用していないかのように(なりなさい)
なぜならば
この世の姿かたちは過ぎ去るからである」
(第一コリント書七:二九~三一)

何を得たとしても諸行無常であり
永続するものなどない
自分自身も死へと向かう存在である

自分の死後に何が残るだろうか








人間は必ず死ぬ

現存在の存在は死によって完結する
日常において現存在は
死を外在化して把握しがちである
自分が必ず死ぬという事実から
目を背け、世界に頽落し
享楽に勤しんでいる

もし今死んでも後悔しないか








「自分の命を救おうと欲する者は
それを滅ぼすだろう
しかし、自分の命を私のために滅ぼす者
その者こそそれを救うだろう」
(ルカによる福音書九:二三~二四)

「死ぬとこで、かえって生を得る」
キリスト教教義学における主題が
引用されているが

「良心」には
共通した確固たる指針などない
何故なら
現存在(個人)には固有性があり
常に一般化出来ない自分固有の状況
と対峙しているからだ

自分の良心を知りたければ
こう考えればいい

もし医者に「あなたは今日死にます
と宣告されたら
今、目の前に提示されている
数ある可能性の中で何を選択するか








Face Death

”Remembering that I'll be dead soon is the most important tool I've ever encountered to help me make the big choices in life. Because almost everything - all external expectations, all pride, all fear of embarrassment or failure - these things just fall away in the face of death, leaving only what is truly important.”
Steve Jobs



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